ドラクエ5には「ゴールドオーブをすりかえる」というイベントがあって、要約すると、ストーリーの進行に必要なアイテムが破壊されるのを防ぐため、大人になった主人公が過去に渡って幼年時代の自身に会うというもの。幼い主人公のこれからの運命を知る身としては心臓がギュとなるようなイベントで、むかしのわたしがこれに出会っていたとしたらきっと人生は違っていたのに、と感じるようなものにふれるたびにこれを思い出す。
もしも学生時代にミキさんと出会っていたらどうなっていただろう、とよく考える。もしかしたら思い当たる後悔をなくすことができてたんじゃないかと思ったりする。その根拠はうまく説明できないけど、「わたしの夢はもっと自分を好きになること」と宣誓するミキさんを見るときの気持ちと繋がっているような気がする。
学生時代にミキさんの考えにふれられた子たち、ふれている子たちをとても羨ましく思う。そして、身勝手で申し訳ないけど、これからミキさんの考えにふれて学生時代を過ごしていく子たちを、ミキさんに大切にしてほしいと願ってしまう。これは、かつてのわたしに花を手向けるような気持ちでもあるし、会ったこともない向こうはわたしの名前も顔も知らないようなアイドルが、ずっと味方でいてくれて生きていけたあの頃のわたしの地続きの祈りなんだろう。どうしても、アイドルがこれから大人になっていく子たちの味方であってほしいと思っちゃうんだなあ。そして、学生時代に出会えなかったわたしはそのうえでこれからをなんとか切り開いていくし、そのための力を与えてくれるのもまたアイドルなんだと思う。
公開ラジオ収録を模したライブのなかで、ステージと客席のあいだに貼られたラップをばりばり破ってこちらに手をのばしてくれたミキさんを、おそらく一生わすれることができない。あの光景そのままのアイドルでい続けてくれていることに心から感謝します。いい一年になりますよう!
(ミキさんのお誕生日によせてでした)
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