備忘録(20230318)


できるかぎり残しておきたいと思ったことなので備忘録として残しておく。


2023年3月18日におこなわれた二丁目の魁カミングアウト×まなみのりさ 2マンライブ『青春を鳴らして、何度でも。』(まみりさんにとっては、これが解散前ラストのツーマンライブとなる)での、合同MCのなかでの日が紅さんのお話しについて。

「僕は二丁魁でハモりを担当することが多いんですけど、まみりさんのステージを観るたび学ばせてもらうことばかりだったし、技を盗ませてもらっていたんです、実は!」「僕がまみりさんの技を盗んだから、これから先もそれを伝えられるように、ステージで引き継いでいきます」という旨を話してくれた。

(これに関してはほんとうにうろ覚えで、一言一句まちがいなく覚えていたいような気持ちをきちんと覚えていられてなくて歯がゆく思う。覚えていよう、って心の準備をする間もなく、とつぜん放り込まれたボールだった。でもそれだけ、日がちの心からの言葉だったんだろうとも思う。)


アイドルはグループとして終わりを迎えるとしても、活動してきたすべてが失われるわけではない。曲は永遠に残り続けるし、ライブパフォーマンスの映像が残るグループも多いだろうし、目にした人の、好きでいた人たちの記憶にだって残り続ける。

それでも、どうしようもなく悲しい。二度とパフォーマンスされることのない曲たちがあることが。音楽に、歌詞に、もう二度とステージの上で血の通うことがないであろうことが。もしもそれが続いていったとしたならば、もっと磨かれたさまを目にできたのかもしれない、もっと胸を抉られるような思いをしたのかもしれない。いつかあの会場に立つ姿を目にすることができたのかもしれない。そういう未来がすべてなくなってしまうことが。そして、誰かに届かなかったことで、もう誰かに届かないことで、「なかったこと」になって消えていってしまうことが、どうしようもなく悲しくて悔しい。


飲み込むことしかできない苦しみなのだと思っていた。でも、「自分が技術を盗んで継いでいくから、あなたの年月やパフォーマンスは生き続ける」んだと、そうやって伝えてくれる人がいた。

アイドルのパフォーマンスを「継ぐ」というのはきっとものすごく難しいことだ。芸事のように型の決まっていないものだし、踊りにも、歌いかたにもその人だけのくせや気持ちが乗るんだろうし、べつのグループであればなおさら直接教えてもらうこともないんだろうから。

それでもわたしはこの宣言にめちゃくちゃ救われた。この苦しみに抜け道があるんだと思ってもみなかったことだった。これからわたしはこの人の踊る姿や歌声に、だれかを思い出すことがあるかもしれないと思い至ったことが光のように思えたし、「でも約束とは希望なんだから今でも」、だなあと思う。このことをこの先もずっと忘れることはできないだろう。あなたを好きになってよかったと何度でも思う。


OS1ゼリー

ぐりという名前です。アイドルオタクの気持ちブログ。

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